アートプロジェクトはどこに行く3/寺井→中島

中島くん

おつかれさまです、寺井です。自己紹介+α、ありがとう。なんか、ちょっとわかってきた気がします。どこが分かったかというと、地域での「アートプロジェクト」がこの10年で始まり、多くの街に拡大してきたなかで、そのアートプロジェクトでアート活動をはじめたドップリの世代が生まれていて、その一人が中島くんなんだ、ということ。なるほど。だからまあ、ある種、特殊なんやね。

それでいくつかまた聞きたくて……アートプロジェクトの話に行こうかと思ったんだけど、そもそもの話があるなと思うんだよね。恥ずかしながら、「アート」と「プロジェクト」だったら、僕は「プロジェクト」のほうが意味はまあ分かる、感じなのね。「アート」のほうはもちろん良く口にも耳にもしてるんだけど、正直良くわかってない。ちょっと調べようと思って検索したら、こういうのが出てきて。
芸術学2 「芸術/アート」とはなにか?

シラバスとかこっちにありますね。
芸術学2 2007

けっこう親切なテキストだと感じるんだけど、要するにアートってのは時代ごとに意味するものが変わってきたよ、こんな感じからこんな感じに、、ってことが書かれている。一方で、もちろん言葉の定義なんて時代とともに移り変わりがあるけれど、ここまで変わってきた言葉ってちょっと想像がつかないと言うか。

もともとは去年秋の松戸アートラインプロジェクトのテーマで、 毛利先生が寄せてくださってる ように、アートという言葉の意味は、技芸つまりスキルに近いもののことだったわけでしょ。中世の肖像画みたいな時代までは、なんかそういう気がする。つまり現代でも多くの人が思ってる、写真を撮りたい、思い出を残したい(残りたい)、っていう欲求は昔の人だって持っていて、大富豪がお金をいくらつんでもお願いしたいものが、自分そっくりに(ついでにフォトショップ修正みたいなのも込みで)肖像画を書いてくれる絵描きの腕だったわけだよね。それって、近所のおっちゃんでも分かることだと思うの。

そういう時代から人間の想像力や哲学をベースにする概念のほうに発展して、僕もよく分からないな、というところまで来てるわけだよね。それでアートの説明を見たら、時代ごとに変わってますね、って書いてある。だとしたら、その時代の人間が「はいこれがアートです」って言うしかない、ってことでもある。

そんなわけでアートってなんなんだろう?
そのへんもアートプロジェクト世代で変化がある気もするし、ちょっと意見を聞いてみたいです。ちなみにそんな、質問ばかりで失礼なので僕の思ってることを書いておくと、、

まず感覚的なこととして、僕にとってのアートの本質は「なんか凄い」もんなんだ、今のところ。一晩寝て起きて、まだ覚えてるものはアートとして成り立ってるんだろうと思っている。だからまあ、悪夢のホラー映画とか、お笑いのショートコントとかも、自分にとってはアートっちゃアート、ということにしている。(理屈としてそうしとかないと…って感じ)

前回も書いたけど、グラフィティとかって、別にアートとして始まってるわけじゃないのね。でも一部で、アートとして見られる向きが(世界的に)出てきた。それで、そういう人たちのなかで、ああこれはどこまでもアートとして成立してるんだろうな、って思った一番のはJRって人に対してで。フランス生まれの写真家なのかな。

この人→ JR -Artist
作品
→ Google画像検索

有名なのは、ブラジル・リオのファベーラ(貧民街みたいなの)でやってた活動で、それがファベーラの家という家に人の目玉の写真が貼り付けてあったり、屋根に写真が貼り付けてあったりする。それで僕が、これ、もはやアートなんだなーと思ったのは、

  • 見た目のインパクトが凄い、正直二度と忘れない気がする<インパクト>
  • メッセージ性が強い、写真モデルの貧民街の住民たちが丘の下の富裕層の地域を見下ろしている構図がメッセージ<メッセージ>
  • ついでに夜になったら家に明かりが灯って顔や目玉が光って、うわー上手い仕掛けだ、みたいな<クリエイティビティ>
  • やってることが実はシンプルで分かりやすい<可視化>
  • 貼ってる写真の生地が防水防風性に優れ、とか言ってて、地元の家を補修するなんていうストーリーがある<ストーリー>
  • 補修だからなんだろうけど、実は地元住民との共同作業で一緒に写真を貼っていて、そういう地域アートプロジェクトみたいなプロセスもある<プロセス>
  • 屋外でのグラフィティみたいな公共空間の占用と言うか、そういうアート業界でも近年で注目されたストリートアートの要素もある<アート文脈>

まあそれでJRさんはテートモダンで展示してみたりともう何年も前から大人気なわけだけど、とにかくアート周りの要素がかなり充実してるんだよね。なぜこれが、グラフィティではなくてアートとして認められるのかを考えてて、僕は<>書きした要素が、まあ重要なのかな、とか思うようになった。

さて、、中島くんにとって、アートってなんですか?地域ってのは、なんなんでしょう?実は「ファスト風土」の話が出てきたときにちょっとビックリして。一つは、ファスト風土=fast food、のダブルミーニングだって今更になって気づいたこと(笑)。あと、ファスト風土のことで問題意識を持つのって、まちづくり系の人か、社会学系の人か、だと思ってたんです。中島くんからそういう話がでて、ビックリした。

僕の活動のモットーは「ひとりでやらない」です。 野球ではキャッチャーをやってました。キャッチャーは、ピッチャーやバッター、野手の能力、天候、試合状況などを読み、試合を動かします。その野球での経験は、僕に視点と立ち位置を教えてくれました。 まだまだ実験的ではありますが、1人でアトリエにこもって作るのではなく、誰かとユニットを組んでアイデアを考えたり、街の人達と協働で作り上げるプロジェクトを続けています。

それと、「1人でやらない」っていうモットー。これ面白いよね。アートって、作家のエゴで突っ走っていくイメージだから、一般的には「1人でやる」ものだと思われるんじゃないかな。1人でやらないと、いろいろとアート的に微妙なことも出そうな気がして……そのへんも興味があります。

というわけで、今回はぜんぜん引用もなくて申し訳ないんですが、ぜひアートと地域とファスト風土のこと、どういうこと思ってるか聞かせてほしいです!

寺井

※追伸
作品の細かい紹介、いいですね。このWEBでいいのか、松戸でリアルにそういう会をやるのか、また企画したいですー

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寺井元一/teraiman について

株式会社まちづクリエイティブ代表取締役。 NPO法人KOMPOSITION代表理事。 1977年、兵庫県生まれ。2001年、早稲田大学政経学部卒業のあと、同大学大学院に進学(のち中退)。2002年にNPO法人KOMPOSITIONを設立。 渋谷を拠点に若いアーティストやアスリートのため、活動の場や機会を提供する活動を始める。横浜・桜木町の壁画プロジェクト「桜木町 ON THE WALL」や、渋谷・代々木公園でのストリートボール大会「ALLDAY」などのイベントを企画運営してきた。 2010年、株式会社まちづクリエイティブを設立し、クリエイター層の誘致により松戸駅前エリアの活性化を目指す「MAD Cityプロジェクト」を開始。 多目的スペース「MAD City Gallery」開設、「松戸アートラインプロジェクト」の運営にも携わる。

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